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 こちらの今月のトピックスのコーナーでは、毎月新しい治療例や歯に関するちょっと気になる話題などを紹介していきます。これから矯正治療を始めたい方も、現在治療中の方も、このホームページを通してよりいっそうのご理解を深めていただければと思いますので、ご意見ご要望などおよせください。どうぞよろしくお願いいたします。

注: 当院のホームページにおける症例写真はすべて実際に当院で治療した症例であり、患者の皆様の協力の下に承諾を得て掲載せていただいております。

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2019年 12月 口臭防止からアンチエイジングまで! -唾液の働き-

2019年 12月 口臭防止からアンチエイジングまで! -唾液の働き-

 さて、先月のトピックスは口臭についてお話しましたが、そのなかで、口臭予防には唾液が重要な役割を果たしていることを述べさせていただきました。
そこで、今月は唾液をしっかり分泌させるにはどうしたらよいのか、また、その他の唾液の重要性などについてお話していきたいと思います。


 唾液の働き

 まず、先月お話した口臭を抑える作用ですが、これは唾液の抗菌作用によるものです。唾液に含まれるリゾチームやラクトフェリンが菌の増殖を抑えます。
また、虫歯を防いだり、消化を助ける作用もあります。
そのほかにも、 唾液の中に含まれている成長ホルモンの一種であるパロチンは、私達の体内で若々しさを保つ働きをしています。パロチンの分泌が盛んに行われると、筋肉や内臓、骨、歯などの生育・発育が盛んになって、若さを保つのです。パロチンは赤ちゃん~20代半ばくらいまでは盛んに分泌されています。
パロチンを精製したお薬は軟骨組織を増強させたり、組織を補強する作用があるので、角皮症や白内障など老年変化の防止に用いられています。

まれに、妊娠中や自律神経の不調などで、唾液が出すぎて困るという症状のある方もいますが、基本的に唾液は体の健康維持に非常に重要な役割を果たしているのです。


*主な唾液の働き
1. 抗菌作用
     菌の繁殖を抑える。これによって口臭の防止にもなる

2. 粘膜保護作用
     唾液に含まれ粘性タンパク質ムチンが、粘膜の表面を乾燥から防ぎ様々な刺激から保護し、
           傷ついた際は上皮成長因子(EGF)が 組織を修復する。

3. 緩衝作用
     お口の中の酸性度を一定に保つ作用。食べ物や虫歯菌の出す「酸」で、歯が溶けて虫歯に
     なるのを防いでいる。

4. 再石灰化
     唾液中に含まれるカルシウムやリンが、虫歯になりかけた部分に沈着して修復する

5. 消化作用
     でんぷんを分解するアミラーゼや、脂質を分解するリパーゼなど消化酵素が含まれているの
     で、おなかが弱く消化不良の方は、良く噛むことで胃腸の負担をへらし、消化が促進される

6. 自浄作用
      お口の中の食カスやよごれを洗い流す作用

7. 食塊形成作用
            唾液の水分で食べ物の味を拡散させたり、食べ物を噛み砕いて飲み込みやすい塊にする作用



唾液がでなくなると・・・、『ドライマウス』

正常では1日に1~1.5L程度(安静時唾液で700~800ミリリットル程度)分泌される唾液ですが、加齢とともに減少傾向にあり、また日常生活においても影響を受けやすく、とくに食習慣やストレス、特定の疾患や治療で投与される薬剤などにより減少することがわかっています。
唾液の分泌量が極端に減少すると、口の中の状態が悪化しさまざまな症状が現れるため注意が必要です。

 唾液の分泌が低下して現れる症状には、虫歯、歯周病、口臭、ドライマウス、舌痛症があります。
 『舌痛症』とは舌に痛みを伴う症状のことです。主に舌の先端や側面にヒリヒリしたり焼けるような痛みや違和感が現れます。これまでは精神的なもので心因性のものが占めていると考えられていましたが、最近の研究ではドライマウスの因子も多く含んでいると考えられています。

『ドライマウス』では唾液分泌量の低下により口の中が乾燥します。口の中の乾燥は症状の進行度合いにより舌にも悪影響を及ぼし、舌の乾燥・ひび割れ、味覚障害、咀嚼(そしゃく)障害、燕下(えんげ)困難、潰瘍(かいよう)、発音障害、灼熱感、口腔感染症など様々な症状となって現れます。矯正治療中の患者さんでは唾液による潤滑がなくなるため、矯正装置が直接舌や頬の内側にこすれて痛みを発しやすくなります。

唾液はお口の中の各所にある唾液腺から分泌されるのですが、加齢や食生活(噛まない食事)などにより噛む筋肉が衰えると、唾液腺に刺激が伝わらず唾液が減少します。 唾液腺には粘液性(粘りのある唾液)と漿液(しょうえき)性(サラサラの唾液)があり、中でも漿液性の唾液腺が衰えると、お口の中がねばついたり、泡がたまる感じがしたりと不快感を感じやすいようです。



唾液の減少の主な原因

・ホルモンバランスの変化(加齢・ストレス・不規則な生活・女性の場合(月経・妊娠・閉経)
・全身の脱水
  原因:夏場の高温多湿・日焼け・加齢による体内水分の減少
      アルコール・カフェインの過剰摂取は利尿作用による脱水症状を起こし、
      唾液の分泌量も減少しやすい ・口呼吸(口をあけていることで口腔内が乾燥する)
・喫煙(ニコチンやタールが血行不良を引き起こし、唾液の分泌が減少)
・疾病(浮腫、脱水症、糖尿病、シェーグレン症候群、放射線、骨髄移植)
・薬の副作用(抗うつ剤、鎮痛剤、抗パーキンソン剤、降圧剤など)



唾液をしっかり分泌させるには?

1、水分の摂取
  全身の水分量を増やすことで、唾液も増やす。 ただし、お茶にはカテキンが含まれているので抗菌作用も期待できる半面、
  カフェインの強いものは利尿作用が強いので、かえって体内の水分が減少しやすいので注意

2、唾液腺のマッサージ
   耳下腺(純漿液性なので特に有効)
    ・ひとさし指を耳たぶの下あたりを当てて、後ろから前へぐるぐる回すように押す
    ・人差し指から小指までの4本の指をほおに当て、上の奥歯のあたりを後ろから前へ向かって回す。(10回)
   顎下腺
    ・親指をあごの骨の内側のやわらかい部分に当て、耳の下からあごの下まで5ヶ所くらいを順番に押す。(各5回ずつ)

3、食事法
   ・すっぱい食べ物を積極的に摂取して味覚を刺激する
   ・良く噛むことをこころがける
      ガムを噛む(虫歯になりにくいキシリトールガムがお勧め)
   ・咀嚼回数の増えるような食事
     食塊を大きめに切る・歯ごたえを楽しめるような旬の食材を選ぶ
   ・食事の最中は水分を取りすぎない
     飲み物で食塊を流し込む癖がつくと、あまり噛まずに飲み込んでしまう。水分は食後に

4、口呼吸を防ぐ
   ・口輪筋を鍛える。お口を閉じる筋肉が弱いと無意識に口がポカンと開いたままになってしまうので、
   イー・ウー・エクササイズ(お口を『イー』と『ウー』を発音する形に交互にして行うエクササイズ)などを行い
   お口の周りの筋肉を鍛える
  ・睡眠時に口呼吸防止テープを利用する。(いびき防止にも効果あり)
    商品名:『ネルネル』・『ルシータ』など 
  ・入れ歯などの補綴物や咬み合わせによって口が閉じにくくなっていないかチェック

5、唾液減少の原因となる疾病の治療、薬剤の変更
  ・疾病自体を治療
  ・唾液減少の副作用のある薬剤を変更できるか、医師と相談
  (難しいようなら、上記1~4の方法で緩和)




近年では様々な生活環境の変化からドライマウスに悩む方が増えています。上記の方法で自力で唾液を増やすのが一番ですが、どうしてもなかなか改善できない場合には、ドライマウス専用の保湿ジェルやスプレー・夜間の乾燥を防ぐ保湿用マウスピース(モイスチャーとトレー)などもありますので、活用するのもよいでしょう。

2019-12-01 16:10:00

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