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 こちらの今月のトピックスのコーナーでは、毎月新しい治療例や歯に関するちょっと気になる話題などを紹介していきます。これから矯正治療を始めたい方も、現在治療中の方も、このホームページを通してよりいっそうのご理解を深めていただければと思いますので、ご意見ご要望などおよせください。どうぞよろしくお願いいたします。

注: 当院のホームページにおける症例写真はすべて実際に当院で治療した症例であり、患者の皆様の協力の下に承諾を得て掲載せていただいております。

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2019年 4月 取り外し装置の長所・短所と使い方のコツ

ここ2ヶ月にわたって取外し式装置EOAについてお話してきましたが、矯正治療で使う取り外し装置には様々な種類があります。前回のお話しの中で出てきた「拡大床」も取り外しではありますが、こちらは「床」タイプという種類の一種で、「床」タイプは入れ歯のように平たい形で上顎(または下顎)の歯列にはめこんで使用する装置です。

<拡大床>                               <EOA>
  


対してEOAは「機能的矯正装置」という装置の仲間で、上下一体型で上下の顎で咬み込んで使用するタイプになります。咬み込むタイプではその他にも昨今では既製品の軟らかい樹脂でできた、簡易的なマウスピース型の装置もありますが、今回はEOAとその仲間たちの機能的矯正装置の種類や特徴、上手に使うためのコツとポイントなどをお話ししていきたいと思います。

機能的矯正装置の特徴 前回のEOAの仕組みでも触れましたが、この機能的矯正装置は、上下一体型になっており、顎の位置の不調和を咬む力など、口の周りや顎顔面の筋肉の力を利用して矯正治療をおこなう装置です。

          



機能的矯正装置はEOAのほかにもいろいろな種類があり、治療の目的によって使い分けます。実際にどんな種類があるのかみていきましょう。




機能的矯正装置の種類

1.FKO(別名アクチバートル)


機能的矯正装置の中で、もっとも基本の形の装置です。名前はアルファベットでFKO(エフ・カー・オーと発音します)、またはアクチバートルと呼びます。主に上顎前突や開咬の症例に使用します。 上顎前突の場合、上図のEOA同様に顎の位置を前に誘導して成長を促したり、上前歯にあたる部分に付いているワイヤーで前歯を中に押し込んだりしながら治療を進めていきます。
特に前歯の咬み込みが深すぎて下前歯が上前歯で隠れてしまうような咬み合わせの症例はEOAでは治しにくい症例ですので、FKOや後述のバイオネーターが適しています。顎位を誘導しつつ、奥歯が伸びるのを促すために奥にあたる樹脂部分を削って調整していきます。また、逆に前歯が咬み合わない開咬の症例の場合は、一番の原因は舌を前に出す癖ですので、FKOを装着することで、癖が抑制され、歯が本来あるべき良い位置に動いてきます。

 
2.バイオネーター


FKOとEOAの中間くらいにあたる装置です。 EOAのように樹脂部分が左右に分かれていないので、顎の拡大はできませんが、上前歯の内側に弾線(歯を押すための細いワイヤー)がついていますので、上前歯の叢生(でこぼこした歯並び)を治すことができます。 上顎前突に多くみられる、真ん中の2本の歯だけ前に出て、両脇の歯がひっこんでいるタイプや、FKO同様に前歯の咬み合わせの深いタイプの症例に好適です。


3.ビムラー


こちらは、主に受け口の治療に使用します。 もっともワイヤー部分が多く、咬み込むとワイヤーの弾力が歯に伝わって、上前歯を外に、下前歯を内に入れる力が働きます。


さて、当院で主に使っている機能的矯正装置をEOAとあわせて4種類ご紹介いたしましたが、これらは、あくまで各装置の基本形ですので、それぞれ症例にあわせて様々なアレンジの設計があります。
当院での子供さんの治療では、約8割以上がこれらの機能的矯正装置で治療しています。一つ一つ患者さん本人の歯形に合わせて製作された機能的矯正装置は既製品のマウスピース装置に比べ装着感が良く、また効率的に歯を動かすことが出来ますので、たいていの症例がこれらの装置で治療できます。そして、矯正装置が取外しできるということは、見た目の問題だけでなく、様々なメリットがあります。 ただし、もちろん万能というわけではありませんので、デメリットもあります。以下に両方をまとめましたので、参考になさってください。


機能的矯正装置の長所&短所

長所
1.装置の見た目を気にしなくてよい
  (日中は外すので、学校などで、心無い他者にからかわれたりするリスクがない)
2.歯磨きなどの口腔清掃の妨げにならないので、虫歯の心配が少ない
3.壊したり、変形させたりしても外せるので、お口の中を傷つけない
  (固定式の場合、小さいお子さんなど、自分でいじって装置を変形させてしまい、
   お口の中を傷つけたりすることがある)
4.固定式にくらべ、成長にしたがってゆっくり歯を動かすので、治療後の安定がよい
5.顎の成長そのものをコントロールするので、顎のズレやゆがみを治療できる。
  歯を抜かずに治療できる場合も多くなる。
6.通院の頻度が少なくてよい(2ヶ月に1回。固定式の場合は1ヶ月に一回)

短所
1.患者さん本人が装置をきちんと毎日つけないかぎり、治療が進まない。
2.固定式にくらべると、歯の動きが遅い
3.マルチブラケット(固定式の装置)ほどは、自在に歯を動かすことはできない。
4.乳歯から永久歯への交換期でないと効果がでにくい(6~12歳前後)


ここで、ご注意いただきたいのが、デメリットの『1』と『4』です。 特に治療の時期に関しては、まだ正しい知識が広まっておらず、『矯正治療は永久歯が全部生えてからでないと出来ない』と思われている方が少なくないようです。
結果、機能的矯正装置で簡単に治ったであろう症例でも、時期が遅かったために全顎の固定式マルチブラケットを装着しないといけなくなってしまうということが、しばしば見られます。そうなると費用もたくさんかかりますし、顎の成長が足らなかったり、ゆがみがあったりした場合、成長が止まってからでは治療が難しく、治しきれなかたり、抜歯が必要になってしまうことがあります。

また、『1』に関しては、せっかくいいタイミングで治療を開始しても、本人が装置を使わなければなんの効果もあらわれません。以下にあげますが、使えるようになるためには色々な方法や工夫がありますので試してみましょう。 ただ、性格的な向き不向きもありますので、どうしても使えない場合は固定式に切り替えることのもひとつと思います。当院では同じ治療目的で装置の種類を切り替える場合には、費用の追加はいただきません。
では、以下に『治療の時期』と『装置の使用時間』、その他『装置をつけない&つけられないお子さんの原因と対策』、また装置の取り扱いなど、各々説明していきます。


機能的矯正装置を上手に使うためのコツとポイント

1、機能的矯正装置の治療を始める時期

8~10歳位の永久歯が下の前歯4本、上2本くらい生えた頃
この8~10歳というのはあくまで、目安です。 歯の生え具合には個人差がありますので、前後2年くらいは人によって違うと思っておいたほうがよいでしょう。早い子は6歳くらいでも前歯4本生えている場合もあります。永久歯かどうかの判断が出来ない場合は少し早目から定期的に観察するのがベターです。 時期を外してしまって、永久歯が全て生えそろってからでは取外しの装置での治療は難しくなります。

2、使用時間
毎日8~9時間程度。(理想は14時間くらい)
基本的に寝るときにつけて使用しますので、子供ならたいてい8~9時間は寝ているので十分です。
もちろん、使用時間が長いほど効果が出やすいので、理想として14時間としています。これは、睡眠時だけでなく、晩御飯の後すぐ歯磨きをして装着し、そのまま宿題やTV、入浴などして就寝し、翌朝まで使用すれば、14時間くらいになるかと思います。 また、持続して使わないと効果がでにくいので、あまり着けたり外したりを繰り返すのは、例え合計時間が8時間を越えていても望ましくありません。ただし、装置に慣れず長時間持続して使うのが難しいうちは、少ししずつでも使って慣らしていくのも大切です。


3、装置をつけない&つけられないお子さんの原因と対策
取外し式の装置は患者さん自身が使わなければ一切効果が出ません。また、何日か使っても、その後何日も使っていなければ、せっかくの装置の効果も元に戻ってしまいます。もし、お子さんが装置を使えないようなことがあれば、なぜ使えないのか理由をつきとめて、どうしたら使えるようになるのか工夫が必要です。
以下に装置をつけない&つけれないお子さんの原因と対策をまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。

●痛くて使えない
まずは、どこがどんな風に痛いのか聞いてみましょう

歯が痛い
→装置の効果が現れて、歯が動き始めるとき歯がむずむずする感じがあります。
お子さんによっては、それを痛いと表現する場合もあります。基本的にはそのまま使用を続け2~3日すれば歯が動ききって収まります。 まったく我慢できないくらいであれば、装置の調整を弱めることはできますので、来院してください。

歯茎が痛い
→どこが痛いのか自分でお口の中の痛い部分触ってもらって、状態を確認しましょう。歯茎に傷が出来ていれば赤くなっているか、白くなっているはずです。)装置の効果で歯が動いたり、乳歯の抜け替わりがすすんだりと、お口の中は日々変化していますので、装置が合わなくなってくることがあります。少し様子を見て、治まらないようなら、お口の変化に合わせて、装置を調整することも必要ですので、来院ください。

●つけるのを忘れる
使用時間のチェック表をきちんとつけることと、それを保護者の方が確認しましょう。それでも忘れる場合、寝る直前にする行動と抱き合わせにすると忘れにくくなります。例えば、寝る前に歯磨きするなら、歯磨き用のコップに装置を入れておく、パジャマに着替えると同時につけれるよう、パジャマの上にケースごと置くなどです。(保護者の方は所定の位置に装置があるか、また使っている痕跡があるか、時々、チェックしてください。)

●なんとなく気持ち悪くて出してしまう。
寝ているうちに口から出てしまう 使い始めの慣れないうちには、よくあることですので、根気良く続けることが大事です。装置に慣れるために起きているときにも少しずつ使いましょう。テレビやTVゲームなど、何かほかの事に集中しているときに装着すれば、装置から気がそれるので、慣れやすくなります。 口呼吸の癖があると、寝ているうちに口から出しやすいので装置に空気の通り穴をあけたり、専用のお口閉じテープを使うのも効果的です。
(トピックスバックナンバー 『ネルネル』お口閉じテープのススメ  参照)

        


●においや汚れが気になる(お手入れ法)
装置は基本的に流水と歯ブラシでこすり洗いで十分ですが、歯ブラシのこすりかたが足りないと、汚れが残って歯石になって落ちなくなったり、ばい菌が繁殖して臭くなったりしてきます。 まずはしっかりこすり洗いすることと、装置をつける前に歯磨きをしっかりしましょう(装置の汚れは歯の汚れが移ったものです。歯がキレイに磨けていれば装置は汚れません。)
どうしても汚れがとれなくなったら、医院の超強力な洗浄剤で時間をかければ、ある程度はキレイにできますのでお早めにおっしゃってください。 装置が汚れたり湿ったままにしておくと雑菌が繁殖して臭いが気になってくる場合があります。こすり洗いの時に愛用の歯磨き粉を使ったり、矯正装置専用の除菌洗浄剤も販売しておりますので使ってみるのもよいでしょう。(機能的矯正装置の素材は入れ歯やソフトタイプの装置と違い、歯磨き粉で擦っても問題ありませんが、逆に市販の入れ歯洗浄剤は成分が合わない場合がありますので避けてください)  またケースがよごれて臭いが出る場合もありますので、ケースもまめに洗いましょう。 ケースの中にキッチンペーパーなどを敷きっぱなしにするのは不衛生なので、あまりおすすめできません。ケースに入れるときは、よく水気をきって拭き、乾いた状態にするか、洗浄液に浸すかのどちらかにしてください。
ただし、熱には弱いので食器乾燥機に入れるのは禁止です。洗うときもぬるま湯くらいまでにしてください。

   
   <奥歯の部分に汚れのこびりついた装置>      

4、その他の注意点
最後に、そのほかの注意点についても少し述べておきます。 こういった取外しの装置の来院スパンですが、必ず2ヶ月に一回は来院しましょう。
きちんと装置が使えていれば、ほぼ2ヶ月あれば、最初に調整した分の歯が動いて、装置がゆるくなっているはずです。そうなると歯の動き具合にあわせて新たな調整を入れてやらないと、歯は動きません。 また、知らないうちに装置を踏んだりして歪んでしまう場合もありますので、おかしいなと思ったら、来院してください。ゆがんだまま使ったり、自分で適当になおしたりはしないでください。ゆがんだ装置をそのまま使っていると、歯並びがゆがんでしまう可能性があります。 保護者の方が忙しかったり、最近ではお子さん自身が塾や習い事で時間がとりにくかったりと、油断するとついつい来院がのびのびになってしまいがちです。
装置はきちんと調整しないと、いくら長い時間使っても効果がでなくなります。毎日忘れず使うことと、きちんと来院して調整を受けること、この2つが効果をあげるためのポイントです

2019-04-01 17:03:00

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2019年 3月 乳歯のうちに取り外し装置で矯正 2 -EOAの仕組み-

先月に引き続きまして、取り外し式の上下一体型マウスピース装置『EOA』のお話です。
こちらも以前のバージョンのホームページからのまとめなおしシリーズになります。(サーバーの都合により以前のバージョンが近々閲覧できなくなりそうなので、この機会に新たな症例や情報の加筆を加えつつ随時まとめなおしていっております。)  

さて、先月はEOAで治療した症例をたくさん紹介させていただきましたが、今月は実際にEOAでどう治っていくのか見ていきたいと思います。
まずは先月のおさらい。こちらがEOAです。

    <装着時>

EOAは取り外し式の上下一体型マウスピース装置で、子どもさん自身で簡単に取り外しできます。 自宅で夜間の就寝時やテレビをみている時、本を読んだり宿題をしている時などに装着して使用する装置です。学校や外出時などに使用する必要はありません。もちろん使用時間が長い程効きは良いですが一日8時間くらい使えれば効果はでます。

こちらの症例をご覧ください。

<治療前>               <治療後>           

     


先月ご紹介した症例集のうち最後の症例です。(詳しくは「2019年 2月 乳歯のうちに取り外し装置で矯正!」をご覧ください)
治療前後では別人のようですね。
かみ合わせの面から歯列の並びをみてみましょう。

<治療前>                         <治療後>            

     

治療前では真ん中の歯は前突し、その横の二番目の歯は生える隙間が足らず、右は歯列からはみ出し、左は生えていません。
一方 EOA治療後では、永久歯はすべて無事萌出し、一列に並んでいます。また、正面からではわかりづらいですが、下顎も前方にしっかり誘導されたので、上顎前突も改善しています。

では、この治療の前後を重ね合わせてみましょう。




 治療前のグリーンの歯列に対し、ピンクのEOA治療後の歯列はアーチ幅が横に広くなっています。
前歯がまっすぐに並ぶためには、それだけのアーチサイズが必要なわけです。

では、EOAが実際にどのようにお口の中で作用していくのかみていきましょう。

まず、EOA本体ですが、赤い「レジン」と呼ばれる樹脂とワイヤーでできています。形が複雑でわかりにくいので、いろんな角度から見てみましょう。

  <上から>            <真横から>
     
  <正面から>           <お口に入れたところ>
       <装着時>

見慣れない方には、ワイヤーがごちゃごちゃしてわかりにくいので、部分的に図解していきます。
まず、歯列の幅を広げるのに重要なのは、赤い樹脂の部分と真ん中のU字形のワイヤーです。(上記の「上から」の写真をごらんください) で、これが、お口にセットすると、歯列に対し下図のようにはまります。(複雑なので、まずは前方のワイヤーは省略した図で説明します)

             

上下一体ですので、縦断面にするとこうなります。(「正面から」の写真参照)

      
この中央のU字形のワイヤーの部分を調整すると下図のようにひろがります。

     

ワイヤーは弾力がありますので、EOAを咬みこむと元の上図のようにちぢまって歯列に収まりますが、下の幅に広がろうとします。その力が樹脂部分を介して歯に伝わります。 基本的に歯は一定の方向に持続的に適切な定量の力が加わると、その方向移動する性質があります。 EOAを装着している間は歯列は常に内側から押される力が加わることになりますので、徐々に歯は外に広がるように移動していくのです。

ということで、こうなります。

      

ただし、これでは、ただ前歯のすきっ歯がひどくなっただけです。ここで重要なのが前歯の付近にある複雑なワイヤーたちです。 上の図では省略していましたが実際にはこんな感じになっています。

     

歯列の外側から力をかけるための「唇側線」と、内側からの「舌側線」の二種類が上下顎に各々ついています。 このワイヤーで内側に入っている歯は舌側線で、外に前突している歯は唇側線で押し並べていきます。 特に舌側線は上下左右に一本ずつ付いているので、歯にあわせて様々な形に曲げ変えることができ、力のかけ方次第で、歯の隙間をとじたり、ねじれを治したりといった治療も可能になります。

      

ただし、こういった歯の並びの移動は、移動先に歯が入るだけのスペースがあって初めてできることなので、必ず、前述の歯列のアーチ幅の拡大と平行して行います。取り外しの装置でありながら、拡大と並びの治療が同時にできるところが、一般的な拡大床(先月のトピックス「拡大床」参照)との大きな違いです。
さらに、もうひとつ拡大床と大きく違う点は、EOAは上顎前突や受け口など顎の前後または左右の位置のズレを治療できる点です。 そもそもEOAは機能的矯正装置という顎の位置のズレを治療する装置の仲間で、そのほかの仲間にはFKO・バイオネーター・ビムラーなどがあります。(詳しくは次回) 機能的矯正装置は咬む力など、口の周りや顎顔面の筋肉の力を利用して矯正治療をおこなう装置で、上下一体のマウスピースタイプの装置です。

       

機能的矯正装置は永久歯に生え変わる顎の成長期に非常に重要な装置で、この時期に顎のズレが改善できないと、下顎の成長が止まってしまたり、歪んだままになってしまいます。でこぼこの歯並びなどは大人になってから歯を抜いて治療するというのもひとつの方法ではありますが、健康な歯を抜きたくない場合や顎の上下または左右のズレが大きい場合にはこういった成長期の治療が有効です。永久歯列での治療では骨格的なアプローチが難しいからです(場合によっては骨を切る手術を併用する場合もあります。) 以下は下顎の小さいタイプの上顎前突ですが、成人になって来院されたので、抜歯治療を行った症例です。

      治療前

      治療後

乳歯期に治療していれば抜歯しなくてもすんだのか?といわれれば、必ずしも絶対と言いきることは難しいですが、あくまで可能性の問題ですので、可能性に賭けるかどうかですね。当院ではこういったEOAの症例では7~8割程度のお子さんで、先月の症例のように乳歯期のみの治療で治療を終えています。100%ではありません。どうしても装置を毎日使えない子や、こういった取り外し式装置で治療できる範囲を超えた症例もあるのです。そのあたりについては順次取り上げて行く予定です。
ということで、次回はこの機能的矯正装置の種類や使用上の注意点などについてお話していきます。

2019-03-01 16:00:00

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2019年 2月 乳歯のうちに取り外し装置で矯正!

今月は症例のご紹介です。といっても以前のバージョンのホームページで紹介した症例も含むのですが、サーバーの都合により以前のバージョンが近々閲覧できなくなりそうなので、この機会に新たな症例を加えつつ随時まとめなおして行こうと思います。

まず第一弾として、当院のⅠ期治療(乳歯・永久歯が混在する時期の治療)で最も使用する装置、取り外し式の上下一体型マウスピース装置『EOA』の症例についてお話していこうと思います。
 

   <装着時><EOA装着時>



<症例 1 上顎前突・叢生>

最初の症例はこちら。8歳の男の子です。上顎前突で、上下の顎の骨が小さいので歯が生える隙間が足らず前歯がでこぼこ(叢生)になっています。現代っ子に多いタイプの症例ですね。
上下の前歯4本ずつと一番奥の歯が永久歯で、横の方の歯(まん中から数えて3・4・5番目の歯)は乳歯です。




前歯の凸凹をまっすぐにするためには顎の骨がもっとしっかり大きくなければ並びません。 取り外し式のマウスピース装置『EOA』を使用して、顎の成長を促し前歯の凸凹を治しつつ、咬み合わせを正しい位置に誘導して行きます。

このEOAは基本的に就寝時に装着してもらい、二ヶ月に一度のペースで来院していただき、歯の動きにあわせて装置の調整を行います。装着は子どもさん自身で簡単にできますので、後は忘れずに毎日着けて寝るだけです。

以下3年5ヵ月後の歯並びです。




横の3・4・5番目の乳歯が生え変わりました。
歯並びかみ合わせ共にとてもきれいにはえかわりましたね。
この症例では装置の使用開始から1年くらいで前歯の凸凹はきれいになっていましたが、横の乳歯がきれいに生えるまで油断はできませんので、装置の使用を継続していました。
あとはこの奥に12歳臼歯が生えれば永久歯列の完成です。それまでは定期的に検診のみ継続します。

さらに3年5ヶ月。15歳になり、すべての永臼歯が生えそろい永久歯列が完成しました。





2016年、日本歯科矯正専門医学会(JSO)という団体が作成した「上の前歯が出ているお子さんのための矯正治療ガイドライン」という文書において、「上の前歯が出ている子どもは、永久歯が生えそろうまでは矯正治療を行わないことを強く推奨します。」という記述があり、矯正治療の携わる方々の間で騒然とした一件がありましたが、皆さんこの症例を見ていかがでしょう?確かに下の前歯は若干凸凹が出ていますが、12歳臼歯が生え揃えば永久歯列完成。ここから極端に歯並びがもとに戻るということはありません。固定式のワイヤー装置をつけることなく、抜歯もせず、治療費も全顎の永臼歯矯正の半分以下となれば充分な成果ではないでしょうか?

 
<症例 2 上顎前突・過蓋咬合>




10歳の男の子で、 上顎前突です。咬み込みが強く下顎の成長が奥に押し込められています(過蓋咬合)。プラス歯が生える隙間が足らず前歯がでこぼこになっています。 上下の前歯4本ずつと一番奥の歯が永久歯です。

次にこちらは治療開始から約1年後の写真です。




彼は平均して毎日9時間就寝時に使用してくれていました。几帳面な子で使用時間を書き込むチェックシートも毎日こまめに書き込んで持ってきてくれます。
前歯のでこぼこも改善し、下顎の成長もしっかり促されて上顎の前突感もよくなってきました。
今後は犬歯(中央から3番目)の生え変わりもスペースが足らないのと、上下の歯の中心が合っておらず、下顎がやや右にずれたかみ合わせになっているので、もう少し治療を継続中です。


<症例 3 叢生・上顎前突>




8歳の女の子です。上の前歯の永久歯が3本生えたところですが、真ん中の2本がねじれて生えており、真ん中に隙間もあります。一見それほど出っ歯ではありませんが、2番目の症例同様、奥歯のかみ合わせが出っ歯のかみ合わせです(写真右上の咬み合わせ側面の一番奥の歯に注目)。生え変わりがすすむにつれ出っ歯が進行する可能性があります。




3年半後です。歯のねじれ・すきま・かみ合わせ、いずれもよくなっています。
側面の写真の一番奥の歯の上下の位置関係が初診時と大きくかわっており、下顎がしっかりと成長したのがうかがえます。
やはり、毎日9時間くらい使ってくれました。歯の生え変わりに沿って装置を調整していき、永久歯が上手く生えてくるように誘導してくのがポイントです。


<症例 4 左臼歯部反対咬合・下顎前歯叢生>



 6歳の女の子です。
 一見、上の歯並びはそうでもありませんが、左下の歯が1本内側に入っているのと、一番の問題はかみ合わせが右にずれていて、右奥の歯のかみ合わせが反対(上の歯より外側に下の歯が咬んでいる。右上写真の奥歯に注目)になっています。
上顎のアーチ形に注意すると左右対称でないのがわかります。歯科検診でも見逃されやすい症例です。このまま放置すると成長にしたがって顎の形がゆがんでしまうので、早めに治してあげないといけません。




約5年後の写真です。
治療自体は2年弱で、はじめに固定式の装置で上顎の拡大を半年おこなった後、EOAで顎の位置の誘導と下顎のでこぼこを治しました。 その後、永久歯がすべて生え変わるまで、経過観察を続けてきました。すべての永久歯が生えそろい、かみ合わせのズレもなく良く安定しています。


<症例 5 反対咬合>




10歳の男の子です。わかりやすい反対咬合です。上の前歯の並びも斜めになっています。

装置を始めて3ヶ月で前歯の咬み合わせの反対咬合は改善しましたが、咬み合わせを安定させるためと、前歯の並びをまっすぐにするために装置の使用を続けてもらいました。

治療開始から9ヵ月後



咬み合わせも安定してきましたので装置の使用を中止し後は生え変わりまで定期観察となります。
反対咬合は骨格による場合、成長期に身長の伸びと共に下顎がものすごく大きくなることがあり油断できません。女の子で中学いっぱいまで、男の子では高校生くらいまでは身長が伸びますので注意が必要です。


<症例 6 正中離開・永臼歯萌出余地不足>




8歳の男の子で、実は最初の症例の子の弟さんです。
前歯の真ん中が大きく、すきっ歯です(正中離開)。お兄ちゃんは全体にでこぼこした歯並びでしたから、兄弟でもかならずしも似たような歯並びになるわけではないという良い例ですね。
しかし、顎が小さいというのは二人ともの共通点で、弟くんの方は真ん中に隙間があるぶん二番目の歯が生える隙間がほとんどなく、隙間をつめたとしても二番目の歯が生えるには足りません。下の前歯はおにいちゃん同様でこぼこです。

5年後、同じく乳歯がすべて生え変わりましたのでEOAの使用を中止しました。全体に良くなり十二歳臼歯が生え始めまています。




EOAの使用中止からさらに2年後。




十二歳臼歯まですべて生えそろい非常に良い状態です。非常にきちんとしたご家庭で、歯並びがよくなってからも、長期間忘れることなく検診に通ってくださいました。


<症例 7 上顎前突・正中離開・叢生>




7歳の男の子です。 上顎前突、正中離開、叢生と、歯列不正がひととおりそろっています。
前歯の前突感が大きく、こういった症例のお子さんは転んだりして前歯を折ったり、ぶつけて前歯の神経が壊死して歯が黒ずんだりすることがよくあります。
また顎が小さいので、歯の生える隙間がかなり足らず、現時点ですでにでこぼこになっていますが、これから生えてくる左上前から2番目、右下二番目の永久歯のスペースがまったく足りません。(特に右下はこの時点で1ミリほどしかスペースがなく完全に外側に生えようと歯茎が盛り上がってきています。左上に写真注目)
正直、取り外し装置の拡大だけでそれだけのスペースが確保できるかは五分五分です。確保しきれなかった場合は抜歯によるⅡ期治療(永久歯が生えそろってから固定式の装置で行う治療)が必要になってきます。

2年9ヶ月後です。




乳歯生え変わり完了!
最初は装置が気持ち悪くて使えないと言ってなかなか装着できませんでしたが、毎日20分くらいから少しずつ使用時間をふやしていき、 最終的には毎日10時間くらい使えるようになりました。
取り外しのEOAだけで、別人のようにきれいになりました。すべての永久歯が充分生えることができ、でこぼこもありません。
ただ、装置の使用を中止して2ヶ月たったところで、少しでこぼこが戻りそうな傾向がみられたので、もう一度装置を使ってもらうことにしました。9ヵ月後、まっすぐに並んだので、でこぼこが戻らないように歯の裏側から固定しました。元々の顎がかなり小さかった分、戻りやすいので注意が必要です。 今後は一番奥の12歳臼歯が生えて歯並びが安定するまで経過観察を続けます。



さて、いろいろな症例をご紹介しましたが、 ごらんいただいたように、EOAはとても応用範囲の広い矯正装置で、様々な症例を治療できます。
基本の機能としては顎の成長をうながして歯のアーチを拡大し、歯のでこぼこがきれいに並ぶスペースを作ります。
アーチの拡大だけであれば一般的に良く使われるのは、拡大床とよばれる装置ですが、拡大床でできるのはアーチの幅を拡大するろころまでで、拡大して出来たスペースに歯を並べることはできません。

 <拡大床>  

       

 <EOA> 

        

対してEOAはワイヤーのバネがついているので、幅を拡大しながら、上記の症例のように前歯のでこぼこを並べたり隙間を閉じることができます。
また、拡大床が上あごなら上あご、下なら下と各顎にはめ込んで使用するのに対し、EOAは上下一体で咬みこんで使うマウスピースタイプなので、上下一度に拡大できるのに加え、出っ歯や受け口・左右のズレなどの上下の顎の位置関係を改善することもできます。

つまり、EOAは『顎の拡大』、『でこぼこの改善』、『前歯の隙間の閉鎖』、『顎位の誘導』といったマルチな機能を持った装置なのです。

適切なタイミングできちんと使用すれば、乳歯期のEOA治療だけで矯正治療を完了できることも多く、EOAは最強のⅠ期治療装置といえます。
しかし、寝るときにマウスピースをつけて寝るだけで、歯並びが良くなっていくなんて、なんだか不思議な感じですよね。 次回は、このEOAがどのように働いて歯並びを治していくのか、その実際についてお話していきたいと思います。

2019-02-01 11:43:00

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2019年 1月 進学・転勤にともなう、転医について

あけましておめでとうございます。
こちらのトピックスのページも開設以来、早12回目のお正月を迎えることとなりました。これからもよりいっそう皆様お役に立てますよう精進して参りたいとおもいますのでどうぞよろしくお願いいたします。本年も良い年になりますようお祈り申し上げます。

さて、新年早々ではありますが、受験生の皆さんはそろそろ大詰めですね。早くも進学先が決まった方もおられるでしょうか。進学以外でも卒業や就職、転勤などこの春に引越しの決まった方はおられますか?
もし、遠い県外への引越しで通院が難しくなってしまったら治療はどうなってしまうんだろう・・・。不安になっておられる方も多いと思います。心配はご無用です。きちんとした手続きをとれば、転居先でも安心して治療が継続できるよう、付近の矯正医をご紹介いたします。
ただし、治療を継続するためには、これまでの治療経過や初診時の記録の複製などの資料を継続してくれる医師にお渡しする必要があり、そのための準備には1ヶ月程度必要ですので、できるだけ早めのお知らせをお願いいたします。そのほかにも治療費や転居先の矯正医の選び方や、逆に転居してくる場合などいろいろありますね。ということで、今回は矯正治療の途中で引越しになってしまった場合についてのお話です。



<転医資料用 平行模型>

ご存知のように矯正治療は数年単位で継続した治療を行うため、治療の途中で転居、結婚、出産などをはさむケースも珍しくありません。ですので、治療中に通院が難しいほど遠くへ転居しなくてはならない場合にも、問題なく治療が継続できるように、矯正医どうしの間できちんと連携をとることになっています。こういった転居先で通院できる医院へ変わることを「転医」といいます。

転医するには、それまでの治療の経過がわかるように、その患者さんの記録や資料が必要になります。元の歯並びやどういった経過で治療が進行してきたかがわからないと、治療の予測や計画を立てることが困難だからです。たとえば、前歯のかみ合わせの浅い患者さんが来院されたとして、元々深い咬み合わせをそこまで浅くしてきたのか、もっと浅い咬み合わせの治療の途中なのかでは、治療の進め方がまったく変わってきてしまうのです。 他にもどうやって転居先で医院を探したらいいのか?治療費はどうなるのか?など色々気になることは多いと思いますので、以下、転医の流れ・治療費・注意事項などについてお話していきましょう。


<転医の流れ>

1、 転居のお申し出もし進学・転勤などで引越しの可能性がでてきた場合には出来るだけお早めにお申し出ください。後述する転医先医院のリストアップや資料の作成にはお時間がかかります。転居先のエリアが確定していない場合でも、通院が困難になりそうな場合には早めにお申し出ください。

2、 引越し先のエリアの矯正医のリストアップエリアが決まったら、当院のほうで、転居先のエリアの矯正医を探してリストアップしますので、その中から受診する医院をお選びください。矯正の標榜をしている歯科医院でも、治療技術の差があるため、一定以上の技術レベルと考えられる医院の中から選ばせていただきます。ただし地域によっては矯正医が少ない場合があります。転居先の住居のお近くでなくても、通学先の近くや、通勤通学途中の最寄の大きい市街などから、探すのもよいでしょう。

3、 転医資料の作成転医先でスムーズに治療が継続できるように、当院に保管してある初診時や治療経過の模型・レントゲン・口腔内写真などの治療記録を転医先の医院にお渡しするために複製を作成いたします。(進学先から帰省される場合や、万が一の紛失に備えて、オリジナルの資料は引き続き当院でも保管いたします。)治療経過や治療費のお支払い状況などのお手紙もあわせてご用意いたします。資料の作成は、特に石膏模型複製に時間がかかるため、最速でも一月程度必要です。なお、当院では資料の作成費は特にいただいておりません。

4、 転医資料のお渡し実際に転居される直近の、当院での最後の診療の時に、準備した資料やお手紙をお渡しします。お時間がとれず来院できなかった場合や、資料の作成が間に合わなかった場合には、転居先の住所または転医の医院に直接郵送させていただきます。

5、 転医先医院受診リストの中から通院しやすそうな医院を見つけたら、まずは予約のお電話をしてください。(医院によってはあらかじめこちらから連絡させていただく場合もあります。)当院からの転医希望であることを伝え、受診の際は資料をお忘れなくお持ちください。実際の医院の雰囲気や細かい費用や診療内容など、受診してみないとわからない部分もありますので、リストの中から複数まわってみるのもよいでしょう。その際は持参した資料は返却してもらい、次の医院に持参してください。


<治療費のお支払いについて>

治療の途中での転医の場合、治療の進行状況に応じて矯正料金をいただくことになります。
(例:矯正料金60万円でスタートした治療の6割進んだところで転医の場合 60万円×60%=36万円)
もし既に全額お支払い済み、あるいは進行状況以上の治療費をお支払い済みの場合は、進んでない部分に相当する費用は返金させていただきます。
(上記例の場合 60万円―36万円=24万円返金)

逆に治療の進行状況に対して矯正料金の入金が間に合っていない場合には、進んでいる部分までの矯正料金をご入金いただきます。
ご入金の状況に関しては転医先医院にお伝えいたしますが、自費診療のため各医院で料金体系はまちまちですので、当院の残金と同額で治療できるとはかぎりません。受診した際にしっかり確認しましょう。

一般に物価の影響から都心部の方がやや高くなる傾向はありますが、極端に高額な場合などはご相談ください。また、医院によっては新たに検査費が必要な場合や治療装置を変更になる場合もあり、転医の際には若干追加の費用が必要な可能性があります。


<その他のご注意>

*舌側矯正やインプラントを使用した治療の場合、矯正治療を専門に行う医院でも、かならずしもすべての医院で同治療を行っているわけではありませんので、同治療の継続可能な転医先を選ぶため、医院の選択肢が狭くなる可能性があります。

*医院によって使用する矯正装置はまちまちで、場合により装置の変更を求められる可能性があります。永久歯の矯正治療で使用する固定式のマルチブラケットの場合は装置のメーカーは違っても基本の構造は近いものが多いので、そのまま継続できる可能性が高いでのすが、乳歯期の治療法は医院により違う場合がやや多いです。

*上記の理由で転医の際は追加の費用が発生する場合がありますので、治療終了が近く残りの通院回数が少ない場合で、転居先が比較的近距離の場合には、転医しないほうが金銭的負担が少ない場合もあります。ただし緊急時の対応がしづらいなど、一長一短ありますのでいろいろ情報を集めてよく相談してみましょう。治療が終了していて、定期健診だけの通院の場合は、来院回数も少なく来院の間隔も3ヶ月ごと程度なので、引き続き帰省時にのみ当院を受診されるパターンもあります。その際、緊急時の対応のために転居先近くの矯正医もご紹介いたします。


<他県から当院へ転医してくる場合>

*来院の際はあらかじめご予約ください。

*その際、上記の前医院での治療経過等の資料があればお持ちください。

*資料が間に合わない、紛失、などで資料を持参できない場合でも、こちらから転医前の医院に連絡をとるなど、できるかぎりの対応させていただきますので、ご相談ください。

*資料は治療計画の検討のためお預かりいたしますが、当院で治療を希望しない場合にはお返しいたします。


以上転医についてのご案内でしたが、ご不明な点、聞いておきたいことなどありましたら、お電話・メール等お寄せください。

2019-01-01 17:00:00

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2018年 12月 年末限定 プチギフトのご案内

今年も早12月。なにかとあわただしい師走ですが、みなさん新年を迎える準備はすすんでいますか?
当院でも今年も年末限定で、当院イチオシの歯ブラシCi700のプチギフトセットをご用意いたしました。

当院で一番人気のCi700を各色(青・ピンク・白・黄緑・オレンジ)2本ずつ計10本入に、歯磨きマニュアルとメッセージカードを添えて、1セット500円(税別)今年は和風熨斗タイプも新登場!

 Ci700は極細毛と平切り普通毛のダブル植毛で、歯の細かい隙間と平面の固めの歯垢の両方の除去に優れており、永久歯に生え変わった10代から、年配の歯周病の方まで幅広くお勧めしております。

日頃の感謝をこめてお友達やご親戚にちょっとした贈り物をしてみてはいかがでしょう?



            

2018-12-01 15:21:00

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2018年 11月 日本矯正歯科学会と日本臨床矯正歯科医会&認定医について

さる10月30日~11月1日、横浜にて第77回日本矯正歯科学会 学術大会が開催されました。いわゆる学会です。
今年も院長が出席のため30日(火)は臨時の休診とさせていただき、患者の皆様にはご迷惑をおかけしまして 申し訳ありませんでした。
ところで、「また学会の休診!?二月にも休んでなかった?」と思われる方もおられるでしょうか。そう、二月に開催されたのは「日本臨床矯正歯科医会 大会」でこちらも毎年の恒例となっています。 日本矯正歯科学会と日本臨床矯正歯科医会・・・紛らわしいですね。

 そもそも「学会」とは、とある分野の研究や学問を行う者が、その研究成果の発表や意見交換を行う場であり、そういった会や論文誌などの発表場を提供する業務を担う機関のことをいいます。
この学問の分野により、様々な学会があります。なかには勝手に学会と名乗っているだけの怪しげなものもありますが、日本矯正歯科学会はもちろん日本学術会議から指定を受けた学術研究団体である公的学会であり、矯正歯科の学会の中で最も伝統がありメジャーな協会です。矯正歯科を専門とする歯科医師のほとんどが在籍しているといっていいでしょう。

 対して日本臨床矯正歯科医会とは、矯正歯科を専門に診療する開業医の団体です。「臨床」とは「患者に接して診察・治療を行うこと」であり、先述の日本矯正歯科学会に所属する「矯正歯科を専門とする歯科医師」の中には大学などで主に研究に従事されている歯科医もふくまれていますので、日本臨床矯正歯科医会の場合は実際に開業して患者さんの矯正治療にあたっている矯正歯科医の団体ということになります。
入会資格は、5年以上の矯正歯科臨床経験と、診療所の所在地区会員1名を含む3名以上の推薦によって理事会の承認を必要とし、現在、全国主要都市を中心とする13支部に、約460の矯正歯科医が在籍しています。

さて、各会の概要がお分かりいただけたところで、それぞれの業務内容についてふれていきましょう。
まず、各会いずれもメインの事業である、おのおのの研究成果の発表や意見交換を行う場である「大会」を毎年開催しています。当院院長も毎年出席している、いわゆる「学会」です。今年度の日程は以下のとおりで臨時の休診をさせていただき申し訳ありません。条件は以下の通りで

   日本矯正歯科学会
      第77回日本矯正歯科学会 学術大会   10月30日~11月1日

   日本臨床矯正歯科医会
     日本臨床矯正歯科医会 大会   平成31年2月20日・21日


こういった学会では各大学や研究機関の研究成果が講演や貼りだしで発表され、あたらしい治療法や機器、または未来の治療にむけた研究などを知ることができます。
また、今回の日本矯正歯科学会ではあわせて一般の方向けに市民公開講座や無料矯正歯科個別相談なども行われました。

      <市民公開講座のもよう>
         
        
     <学術展示>
    

    <学術講演>
    

    <矯正機器のメーカーによる商社展示>
    



 
ちなみに前回の日本臨床矯正歯科医会大会は院長を大会長に岡山で行われ、実際的な症例の展示やスタッフセミナー、矯正機器のメーカーによる新しい治療装置のプレゼン会など開かれ大変興味深いものでした。


さて、各学会、こういった大会の開催のほかにもさまざまな業務があります。
その中でも重要かつ、一般の方にも関係深い事業として、日本矯正歯科学会の認定医・専門医制度というものがあります。

これは矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることによって一般市民の皆さんに適切な医療を提供するために行われているもので、日本矯正歯科学会の定める条件をクリアした歯科医に対し、矯正治療に関して適切かつ充分な学識と経験を有するものとして「日本矯正歯科学会の認定医・専門医」の資格を授与します。
要はこの「日本矯正歯科学会の認定医・専門医」資格を有する歯科医ならば、「矯正治療に対しての技術と経験を日本矯正歯科学会が保証しますよ。」ということです。

 というのも、現在の日本の法律では、矯正歯科治療の知識や経験がなくとも、歯科医師の免許をもってさえいれば、『矯正歯科』と標榜することに問題がありません。通常の一般歯科の片手間にごく簡単な矯正治療のみを行う場合であっても、診療科目に「矯正」を標榜している医院は大変多いですし、違法ではありません。
だからこそ、もし皆さんが本格的な矯正治療を受けたいと希望された場合のひとつの指標となるのが「日本矯正歯科学会の認定医・専門医」制度なのです。
平成18年度現在、日本の歯科医師は103 972人います。その中で日本矯正歯科学会の認定医は3196人、約3%です。

ちなみに矯正歯科の認定医制度は、日本のその他の専門医制度に比べてもその基準が厳しく、高い技術と経験が要求されています。

   1、 5年以上日本矯正歯科学会の会員であること
   2、 2年以上大学の矯正歯科で研修医をした後、学会指導医の下で
      さらに3年以上矯正歯科に専門的に従事すること
   3、 学会誌にオリジナル論文を発表すること 学会の定める試験に合格すること

 が最低限必要になります。

矯正歯科治療というのは、歯科治療の中でも最も専門性の高い分野で、多くの矯正歯科医は矯正治療のみを専門に行います。ですが、矯正治療をメインで行っている歯科医院であっても、その中で「認定医」などの資格を有しているかどうかは別な話ですし、逆に一般歯科診療も行いつつ認定医資格を有する歯科医もいます。確実なのは日本矯正歯科学会の「認定医・専門医一覧」から検索するのが間違いないでしょう。
なぜなら、本年より厚生労働省によるホームページ・看板広告等への記載規定の変更があり、矯正歯科における各医院での認定医等の表記ができなくなりました。過熱する過度な広告宣伝競争への抑止ということでしょうか、今後治療例等の掲載も禁止される可能性があり、患者の皆様にはご不便かと思いますが、以下ご参照ください。

日本矯正歯科学会「認定医・専門医一覧」

2018-11-01 18:02:00

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2018年 10月 金属アレルギーと矯正治療

今月は金属アレルギーについてのお話です。

近年、様々なアレルギーを耳にしますが、中でも金属アレルギーは花粉アレルギーに次いでポピュラーなアレルギーではないでしょうか。 そして、この「金属」という素材は矯正治療をするうえで避けて通れないものです。矯正装置の多くは金属で出来ており、歯を動かすしくみ自体、金属の弾性を利用したものがほとんどだからです。

しかしながら金属アレルギーがあるとかならずしも矯正治療ができないというわけではありません。
とはいうものの、金属アレルギーがあると矯正治療を行ううえでいろいろ注意が必要になります。当院では金属を使用しない装置や、アレルギーを起こしにくい金属を利用した、金属アレルギー専用の対策を行っています。

まずは、金属アレルギーの基礎知識、さらに当院での対応と治療の流れ、矯正治療で使用する金属の種類 など順を追って説明していきたいと思います。




金属アレルギーの基礎知識

金属アレルギーとは、金属が皮膚や粘膜に接触することにより、引き起こされるアレルギー反応で、接触した部分の皮膚に炎症(かゆみ・発赤・腫れなど)が起ったり、歯科用金属による金属アレルギーの場合、掌蹠膿疱症(手掌・足底に無菌性の膿疱が反復して出現する皮膚病)や扁平苔癬(皮膚や口腔内にぶつぶつができる)があらわれる。
ここで注意したいのは、この掌蹠膿疱症でお口の中の金属が原因の場合でも反応がお口の中に出るばかりとはかぎらない点である。

また、そもそもアレルギーはタンパク質に対し起こるものなので、金属が直接にアレルギーを起こすわけではなく、金属から溶出した金属イオンが、人体が本来持つタンパク質と結合し、アレルゲンとなるタンパク質に変質させ、結果、アレルギー反応をひきおこす。 ゆえに、接触してすぐにではなく、実際のアレルギー反応が起こるまで時間がかかる場合がある。

金属アレルギーを起こしやすい金属としてはニッケル、コバルト、クロムがあるが、一方で金・銀はアレルギーを起こしにくい。最近、インプラントで多用されるチタンや宝飾品に用いられるタンタルやジルコニウムもアレルギーを起こしにくい。それはこれらの金属は化学的に安定な不動態を形成し、金属イオンが溶出しないからである。

アレルギーを起こしやすいニッケル、コバルト、クロムなどの金属は、単体で使用されるよりも合金になっていたりメッキされていることのほうが多いので注意が必要である。また、チョコレート(ニッケルを含む)等の様に、食べ物に含まれている場合もある。

いずれの金属でアレルギーが起こるかは個人差があり、上記のアレルギーを起こしにくい金属でもまれに反応が出る場合もある。
金属アレルギーがある場合は、皮膚科のパッチテストなどで自分が何の金属に反応するのか把握していたほうがよい。 先天的に金属アレルギーをもっていなくても、後天的にアレルギーが現れる場合もあるので要注意。


当院での対応と治療の流れ

<問診>
初診時の問診票に金属アレルギーについての項目があります。わかる範囲で結構ですので、該当金属や過去の症状などをお伝えください。 「アクセサリーなどでかぶれとことがある」などの経験についてお聞きしたり、過去の歯科治療で使われた金属などの状況を見させていただきます。「ピアスでかゆくなった」などの既往がある場合でも、奥歯に金属の詰め物がしてあったりして金属アレルギーがでていなければ、矯正装置の金属も問題ない場合があります。


<矯正装置の試用>
はっきりとした、歯科治療金属での金属アレルギー経験がない場合は、試しに一定期間部分的に矯正装置をつけてみます。 奥歯に矯正治療でもっとも多用するステンレス製のバンドという装置を装着します。前述のように反応がでるまで時間がかかる場合がありますので、その状態で3ヶ月程度様子をみます。 問題がないことが確認できれば、通常の方法で矯正治療を開始します。


<金属アレルギー対応の装置>
金属アレルギーがあることが確定した場合、使用する矯正材料をアレルギーがでにくい金属製のものにきりかえます。

 可撤装置→0.9mTMAワイヤー(チタン系合金)使用

     EOA

 MBS
   ブラケット →プラスチック製
   バンド →チタンチューブ直接ボンド
   アーチワイヤー→GUMメタル
   リガチャー  →プラスチックゴムモジュール

     

保定 
  フィックスドリテーナー →GUMメタル(チタン系合金)
  ワイヤーリテーナー →SHR・トラックA等の非金属リテーナー使用またはTMAワイヤーを使用
          OH型ワイヤーリテーナーOH型ワイヤーリテーナー


矯正治療で使用する金属

矯正治療で使用する金属の種類 現在、当院にある装置のうちメーカーからの添付仕様書および問い合わせによりわかる範囲ではありますが、 原材料の判明しているものを以下に列記しました。 パッチテスト用に必要であれば、ワイヤー切端等を郵送(着払い)にてお送りいたします。

臼歯部バンド装置 (ユニテック オームコ TOMY社)
  ステンレス鋼(炭素、鉄、クロム、ニッケル、マンガン)

メタルブラケット(TOMY社)
 鉄 クロム18% ニッケル8% 銅 ケイ素 マンガン(本体に1%以下 ベースに2%以下)  モリブデン 硫黄 炭素 リン ニオブ 金 銀 銅

チタンブラケット(オームコ社)
 チタン  

ニッケルチタンワイヤー(Ci社)
 ニッケル チタン クロム

サーモスワイヤー(Ci社)
 ニッケル チタン クロム

TMAワイヤー(MASEL社 ベータⅢ)
 チタン80% モリブデン10% ジルコニウム 錫

ステンレスワイヤー
 鉄 クロム ニッケル モリブデン

コバルトクロムワイヤー
 コバルト クロム ニッケル モリブデン

GUMメタルワイヤー(ロッキーマウンテン社)
 チタン ニオブ タンタル ジルコニウム

保定用Fixedワイヤー(オームコ社)
 ステンレス鋼(SUS304相当)

その他
ステンレスは基本的に鉄 クロム ニッケル 銅 微量のマンガンを含む。

2018-10-01 16:08:00

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2018年 9月 症例紹介 「歯が生えて来ない!」 -夏休みの宿題編―

長かった夏休みも終わり、早九月、皆さん夏休みの宿題はできましたか?
毎年のことながら、ちゃんと間に合うのかハラハラされる親御さんも多いと思います。特に自由研究は親子で頭を悩ませるところですね。
 
さて、今月はタイトルどおり久しぶりの症例紹介ですが、「夏休みの宿題編」ということで、自分自身の矯正治療を自由研究の研究テーマにしたお子さんのお話です。
 
事の起こりは2年前、もう何年か通院されている患者さんで、何気ないお母さんとの雑談中に例によって自由研究に困っているという話題になりました。
ちょっと特殊な症例でお互い色々苦労していたので、「せっかくならこれを自由研究にしたらどうですか?写真等の記録は差し上げますよ~」と、提案してみました。正直、この提案はいままでも患者さんにしてみたことはあるのですが、皆さん恥ずかしいのか、残念ながらなかなか採用されることはなかったのですが、今回意外にもお母さんが乗り気で「是非!!」とのことでしたので、これまでの治療経過と記録、今後の治療計画などをまとめて差し上げました。
ところが、その後「小学生の自由研究でやるのはもったいない」とのことで、残念ながらその年の発表は見送りになり、こちらもすっかり忘れていたのですが、この夏ついに満を持して発表することになったようです。ちょうど治療も一段落したところでしたので、追加の資料などを製作しました。
 
一口に矯正といっても研究の切り口によってはいろいろな方向からの掘り下げ方があると思いますが、今回は治療経過をテーマにするということで、もちろん夏休みの間だけで歯並びが完全に治るわけはありませんので、この場合は5年前の初診時からさかのぼって現在にいたるまでの経過を追っていきます。治療期間が比較的長い症例でしたので治療経過を追っただけでも十分なボリュームの研究になりました。
せっかくですので、当院でも経過を追ってご紹介したいと思います。
 
 


平成25年8月29日
初診
9歳。9月で10歳になるというのに、右上の前歯が生えて来ないというご相談でした。




通常6~7歳くらいで生えてくるのですが、左上の前歯かなり伸びているのに右はまったく生えていません。
そのほかにも、生えているほうの前歯が上下逆咬みになっている(反対咬合)、2番目の歯が生える隙間がない、などいくつかの問題がありますが、まずは生えてこない前歯が大問題です。
この場合二つの可能性が考えられます。

  1. 生えるべき前歯がない(先天性欠如)
  2. 何かが生えるのを邪魔している
レントゲンを撮ってみます。



歯はあるようですが、ごちゃごちゃとしたものが写っています。
もう一枚部分的にクローズアップしたレントゲンを撮影しました。



赤い印の部分に「過剰歯」が2本あります。これが前歯の生えて来ない原因です。過剰歯とはその名のとおり本来の歯より余分に出来てしまった歯でこんな風に骨の中に小さな余分な歯が埋まっていることがあるのです。この過剰歯のせいで前歯が生えて来れなかったり、前歯に隙間ができたりします。(参考トピックス 2008年   3月 過剰歯による歯列不正とその治療 )

こういった過剰歯は、あっても邪魔なばかりで役に立ちませんので、抜歯してもらう必要があります。この抜歯はやや難易度が高いので、岡山の口腔外科の腕の良い先生に依頼しました。

翌月の九月に抜歯してもらい、経過観察します。
生えて来れなかった右上前歯がそのまま自然に生えて来てくれれば、先述の反対咬合などの治療にはいれます。
 


平成26年1月6日
定期健診に来院されましたが、まったく生えてくる気配がありません。
再度レントゲンを撮影。過剰歯はきれいになくなっていますが、右上の前歯三本が骨の中で重なって写っています。


 
より詳しく診るために、3DCTを撮影して立体的に見てみました。



まったく生えそうになかった前歯ですが、両隣の歯と位置関係からみると多少生えそうになってきていることがわかりました。
こちらは、もう少し自力生えてきてくれるのを待つとして、それまでの間に歯が生えるスペースの確保と左前歯の反対咬合の治療を開始するこにしました。

というのも、ここまでのレントゲンで、今後生え変わってくる永久歯が生える隙間がまったく足らないこと、また犬歯の永久歯の位置が隣の歯とかなり重なっていることなどがわかってきたからです。また、すでに生えている左前歯の根っこもやや短く、反対咬合をこのまま長く放置すると顎がゆがんで成長する恐れや、歯の根っこへの悪影響が心配されます。
 


平成26年2月2日
本格的に治療を開始するための検査。
 


同 3月2日
状況と治療計画の説明(取り外し式マウスピースEOAによる上下顎の拡大&反対咬合の改善)
EOA製作用の歯型採り。
   (参考トピックス 2012年  12月 取り外し式装置 EOAはスゴイ!! その2  -EOAでなぜ治る?- )
 


同 3月31日
EOAセット 毎晩就寝時に装着、2ヶ月に1度のペースで来医院、調整
 


同 9月26日
萌出状況確認のため3DCT撮影
 

 
左前歯の反対咬合はEOAによって改善され、右上前歯1番・2番もかなり伸びてきていることが確認できます。
ただし歯が生えるスペースはまだまだたらず、このままでは凸凹に生えてしまいますので、引き続きEOAで顎の拡大を行います。
 


平成27年2月16日
右上歯ぐきが盛り上がって、1番の前歯が生えそうになってきました。
しかし、生えるスペースがまだ足りません。顎の拡大をスピードアップするために上顎の内側に固定式のQHという装置を使用することにしました。
QH製作準備。
 


同 3月21日
QHによる拡大開始(上顎)。
 


同 8月29日
下顎、QHによる拡大開始。
 


平成28年1月6日
上下の拡大が進み、右上1番の前歯が完全に萌出しました。左上2番目の歯も無事生え、前回のCTの時より顎が大きくなった分、凸凹の重なりも少なくなっています。
しかし、先述の骨の中で重なってスタンバイしていた犬歯が心配ですので、再度3DCT撮影。


 
左上犬歯は生えるスペースはまだ足らないものの、はえる位置には問題なくこのまままっすぐ生えそうです。
しかし、右上が・・・。



右上の犬歯は2番目の歯の真上にあり、重なったままです。
このままでは、生えてくることができません。
まだ生えてくる前に矯正装置をつけて引っ張りださなくてはいけません。
   

 
同 2月9日
右上犬歯 開窓&牽引開始
(参考トピックス 2010年  12月 移転歯2 治療例 )
 
平成29年1月6日
上顎犬歯~犬歯の萌出が完了しほぼまっすぐに並んだところです。

 

このまま、もう少し全体を整えれば完成かと思いきや・・・。
 


同 4月14日
前歯が再び反対咬合になってきています。



レントゲンを計測して最初の検査時の骨組みと比較したところ、上顎の発育がややにぶいのに対して下顎が前下方に発育していることがわかりました。
ちょうど13歳、身長の伸びとともに、下顎も伸びる。反対咬合の治療ではめずらしいことではありません。
反対咬合の治療では身長の伸びが止まるまでは油断せずに、経過観察をすることが大切なのです。
 
ということで、発育がにぶい上顎の発育を促す治療として取り外しのフェイスマスクという装置を使用することにしました。
 


同 5月15日
フェイスマスク開始
これは上顎の奥歯につけてある装置の突起にゴムをかけて前方に引っ張るという装置で、主に夜間就寝時に使用します。
 
またこの時点で上下顎の乳歯はすべて永久歯に生え変わったのですが、隙間が残ってすきっ歯になっています。この隙間分を上は前方に下は前歯を内側に移動すれば前歯の反対咬合が治りやすくなります。これには上下のすべての永久歯にブラケットをつけて全顎で治療するMBSという治療が望ましいのですが、そうなるとさすがに追加の治療費が必要になってきます。しかし、経済的になんとか乳歯期の治療費内でできるところまでで納めてほしいというご希望があり、これまでの治療もよく頑張ってくれていましたので、出来るかぎりご希望にそえるようにと、イレギュラーではありますが、以下のように一部だけ装置をつけてゴムをかけて隙間を閉じてみるという、ごく簡易的な方法を試してみることにしました。写真ではわかりにくいですが、下の歯の歯列に直接透明なゴムがかけてあります。
 
同 6月16日


 


同 9月12日
なんとか上記の方法のみですきっ歯が治り、上顎も充分前方発育しました!
これまでのお口の中についていた固定式の装置はすべて撤去し、新たに上の歯の内側に凸凹や隙間が戻らないよに固定し、顎の咬み合わせを安定させるマウスピースを製作し就寝時に使ってもらっています。
先述のように、反対咬合の治療では身長の伸びが止まるまでは油断禁物なのです。加えて最後の永臼歯12歳臼歯もまだ生えていません。
12歳臼歯まで全28本の歯がきちんと咬み合ってくれば、完成となります。
 


平成30年8月1日



装置撤去から約1年。全顎の治療をしていないので上下の真ん中はややずれていますが、並びも良く、上下の咬み合わせもよく安定しています。下の12歳臼歯が生え始めてきましたが、位置がやや微妙なので、なんとかいい位置に生えてくれるようケアしながら、注意観察中です。
 
 
 

2018-09-01 10:42:00

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2018年 8月 西日本豪雨募金と医療費の免除について

このたびの豪雨で岡山では未曾有の被害を受けました。照りつける酷暑の中、県民一丸となって復興への過酷な道のりを歩んでいます。
個人個人の力はささやかでも、皆少しでもお役に立ちたいと模索されている方も多いと思います。

当院でもそんな皆さんのお役に立ちたいと、募金をつのらせていただいており、すでに多くのご協力をいただいております。
以前より東日本大震災、熊本大地震と募金をいただいており、縦続く災害が過去のものとならぬよう、今回は平行する形で二つの募金箱をご用意させていただきました。

 

また、募金をしていただいた方には院長よりクジ引きをご用意しており、ちょっとした粗品のプレゼントがございます。
小さいお子さんには毎回これをお楽しみに来院されるかたも多いですので、今回はかわいい動物消しゴムやガチャガチャのカプセルなどパワーアップしております。
もちろん二つの募金箱に募金くださった場合は二回引けますので、是非お試しください。 皆さんに楽しく募金していただいて、小さいお子様からも人の役に立てる喜びを感じていただければ幸いです。

 

尚、公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会より 日本赤十字社に100万の義援金を送らせていただいております。
日本臨床矯正歯科医会 http://www.jpao.jp/15news/1505support-project/


ところで、先月のトピックスでもお知らせいたしましたが、当院では今回、床上以上の浸水または家屋半壊以上の被災された方には年内中は処置料をいただかないことにいたしました。
また、床下のみの浸水でも、処置料及び矯正料金のお支払い期限を延長させていただきますので随時ご相談ください。


更に厚生労働省からも通達があり、医療機関や薬局での保険診療のお支払いが10月末日まで不要になりました。
以下に厚生労働省ホームページよりの抜粋を以下に掲載いたしますので、ご参考になさってください。

なお、被災により保険証をなくされた方は保険証の提示がなくても受診できます。


<以下、厚生労働省ホームページより>
 

            *被災に伴い保険証を紛失又は自宅等に残して避難している方は、次の事項を医療機関等にお伝えいただければ、保険証がなくても保険医療を受けることができます。
[1] 氏名、[2] 生年月日、[3] 連絡先(電話番号等)、[4] 加入している医療保険者が分かる情報(※)
(※)被用者保険の場合は事業所名、国民健康保険の場合は住所及び組合名、後期高齢者医療制度の場合は住所

*平成30年7月豪雨で被災された方が、医療機関などで診療を受ける際に、医療機関等の窓口で、次の1~5のいずれかに該当する旨を申告することで、窓口での支払いは不要です。

1.住家の全半壊、全半焼、床上浸水又はこれに準ずる被災をした旨
2.主たる生計維持者が死亡し又は重篤な傷病を負った旨
3.主たる生計維持者の行方が不明である旨
4.主たる生計維持者が事業を廃止し、又は休止した旨
5.主たる生計維持者が失職し、現在収入がない旨 一部負担金の支払いが猶予されるのは、災害救助法の適用市町村に住所を有する方であって、次の保険者に加入されている方です。

・災害救助法適用市町村の市町村国保及び災害救助法適用の市町村が所在する府県の後期高齢者医療
・協会けんぽ、一部の健保組合など
介護保険の利用料についても、同様の免除措置があります。

この取扱は、平成30年10月末までです。
   
   
    

2018-08-01 11:34:00

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西日本豪雨で被災された方へ 装置の無償再製 及び処置料の免除について

このたびの西日本豪雨により被災された皆さまに、心よりお見舞い申しあげます。

当院ではこのたびの豪雨で被災された方への治療費の減免や支払い期限の延長を実施いたします。
被災された方は各市町村に罹災証明書を申請の上、お申し出ください。被災状況に応じて当面、以下の被災程度に応じて治療費の 支払い期限の延長または免除を実施します。

また、治療装置や保定装置を紛失された方は無償にて装置の再製をさせていただきます。
処置時間は歯形をとるのに、10分程度必要ですが、できるだけ優先的にご予約をお取りしたいと思います。お忙しいとは存じますが、これまでの治療を無駄にしないためにもできるだけ速やかに装置を再生する必要がありますので、お早めにお申し出ください。




治療費の減免および支払い期限の延長

罹災証明による被災区分が全壊・大規模半壊・半壊の方

      年内の処置料免除及び、矯正料金の年内の支払期限延長


罹災証明による被災区分が一部損壊の方

      矯正料金および処置料の年内の支払期限延長







 

2018-07-09 14:36:26

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